旭川空港周辺は朝もやで周りが見えませんでしたが,飛行機が離着陸するころには,いい天気です。

今でこそ安心して乗れる飛行機ですが,これまでの航空機事故の教訓を踏まえ,技術の進歩もさることながら,人間は誤りを犯すものであることを前提に,事故のたびに,ヒューマンエラーを極力なくすることと,そのためのシステム的な改善がなされてきたことと無縁ではありません。

一方,高齢者による自動車事故について,「老い」による運転能力の低下も,また,人的要因という意味でヒューマンエラーの一種(あるいはその増加要因)ということが言えるかもしれません。人はだれも「老い」ることを前提に,高齢社会では,燃費の向上もさることながら,高齢者でも安心して自動車を運転できるようなシステム的なサポートがなければ, 公共交通機関がなく,日常的に長距離移動が生活の一部となっている地方では,生活自体がなりたちません。完全な自動運転まではいかないにしろ,そこそこの技術的な対応は, 最近は少しずつ進んでいるようですが, ちまたでは,やれ免許証を返納しろだとか,やれ,事故加害者は厳罰にしろ,等々,とにかく,ドライバーの個人の責任に問題を帰着させようという話ばかりで, 端的に言えば,操作ミスや「あせり」,パニックそのほかの原因によるヒューマンエラー(ファクター)による自動車の「暴走」(異常動作)から歩行者や他の自動車(ドライバー)を守る道路,交差点(信号)や歩道の作り方などの交通インフラ,システムについてはどのような改善されているのか,あまり具体的な話を聞きません。

そもそも運転する資格がない,あるいは,前方不注意やスピードの出しすぎ,信号無視,無理な追い越し,●●違反,等々,交通事故は,運転者が(山のような)交通ルールを守らないことが原因(個人責任に帰着されるべき異常事象である)で話が終わらせるのではなく,2次元の平面を,誤りを犯す人間が,それぞれに事情と必要性にがあって,異なる意思に基づき,それぞれ異なる方向,速度で運転する複数の自動車が交差するわけですから,事故はあってはならないのではなく,事故は起きるものです,という前提にたたないと,では犠牲(損害)を防ぐための手立てをどうするか,という現実的な話には進めないように思えますが。