所用で札幌に出たときのことですが,電話連絡をしなければならず,駅で途中下車し,携帯を出して,さて連絡,というところで, 周りの音で,全く,会話にならない のです。これが列車のエンジン音や汽笛であればある程度は納得できますが,それ以外に,当然のことながら,列車到着のアナウンス,黄色い線まで下がって下さい,とか,発車番線,乗り場案内,乗車口案内,そしてこれが各方面(各列車)ごとに,ということになるのですが,それぞれ個々の情報としてはそれなりに有益でしょうけども,これが一斉に始まりますと,もはや何を言っているのかわからない,ただの騒音です。 あれだけうるさいアナウンスの中で,自分の必要な情報をピックアップして適切な行動をとるのは至難の業ではないかと思います。
一方で,本当に必要な人,たとえば,音でなければ情報を得ることができない方には,であればなおさら,情報の伝え方には工夫と神経が必要のように思いますが,結局,そういう決まりになっているからそうしている,というだけで,誰に,何を,なぜ,それが必要なのか,考えなしにただ情報を流しても,何の役にも立ちません。 それに,駅で降りた人は,次のアポの確認,ホテルやレストランの予約,切符の手配,いろいろ用があって,連絡に携帯電話を使うニーズがあっても不思議ではないはずですが,「駅」という空間においては,鉄道会社が音声情報の一切を「支配」し,それ以外の音声情報の存在を許さない(抹殺せんとする)と言わんばかりです。これが,観光都市か,と思うと,いささか気が滅入ります。
こちら,静かな岩見沢駅の夕方の風景です。札幌は都会のターミナル駅ですが,それはそれ,これはこれ,もう少し,静寂な駅の姿を取り戻してもよろしいのではないかと思います。 旭川の駅に着きましたら,雲が駅のガラスに映ってきれいでした。 駅の南側は再開発の工事中ですが,どういうかたちになるんでしょうか。