「移住体験」の目的外利用??

移住体験事業について,プランの作成を公募していると思ったら,今日の道新の記事に,「移住体験のための住宅を避暑や安宿代わりに利用するケースや,理想的な仕事がなく,体験後の移住に結びつかないなど課題は山積」として,   「避暑やサケ釣り,通常の観光など『目的外使用』と見られるケースも多いという。町の担当者は,『移住体験したい』と言われれば断りようがない。『本気で移住する希望する人の機会が減ってしまうのは残念』と話す。」(北海道新聞8月15日朝刊)   というようなことが出ていました。

「移住者」として言わせて頂ければ,「移住者」は自治体の都合,思惑で存在するではないのです。「避暑」や「サケ釣り」,「観光」で楽しい思い出ができて,また来たい,と思い,そうした体験が重なって,長期に過ごしたい,そして,最後には,引っ越したい,住んでみたい,そういう気持ちにさせる,でなければ,「本気」になりようがありません。

そもそも,「避暑」や「サケ釣り」,「観光」について,「目的外使用」と切り捨ててしまっていいものか,疑問です。少しでも,何らかのとっかかりでも,地域に関心を持っていただけるのがまず第一歩で,そうした利用者は,将来の移住につながる可能性のある予備軍です(地域に関心すらない人が,「移住」など,する気にはならないのです。)。しかも,「移住」となれば,衣食住の環境はもちろん,仕事や,医療や教育,福祉,そうした生活環境の激変が重くのしかかってくる以上,大変なリスクを背負ってくることを,まず,理解しないと話がかみ合いません。「本気の移住」などそうおいそれと考えることができないのは当然で,そういう予備軍を,「断わりようがない」など,消極的な対応で終始しロクにケアーもしなければ,たぶん,そういう人たちは,高額な費用をかけて(東京から道北方面に家族でくるのに,いくら(値段,あるいは時間)かかるか知ってます?),二度と来て頂けないでしょうし,仮に何度か来ても,「本気で移住」など,思いもよらないでしょう。

記事には,「空きやバンク」制度は,廃屋に近い物件が多いため交渉がうまくいかない,とあります。善意に解釈すれば,都市部近県によくある,古民家をリフォームして悠々自適にセカンドライフや農家レストラン経営でも,というイメージで移住がとらえられているのかも知れません。そうであれば,道内でも,病院や介護施設が整備されて,買い物や温泉にも便利なところ,レストランを経営するにも,食材の調達や来客の多い観光地か都市部周辺,がまず候補になるでしょう。

そもそも,「廃屋」を,手入れもしないで「空き家はありますから,適当に住んで下さい。」で,「タダで」ならまだしも,「家賃を頂いて」では,あまりに上から目線,というか,とても移住者の目線での施策とは言えません。

宗谷への移住モデルプランの策定の公募

宗谷振興局では,管内自治体の道内へ移住者を,という取り組みを支援する一環として,移住体験モデルプランの策定など,宗谷への移住者を増やすための企画を募っています。

公募されているのは,移住体験モデルプランを通じて,管内市町村が移住政策として「ちょっと暮らし」の実施に興味をもってもらうほか,移住体験の希望者を増やすこと,首都圏居住者の北海道への移住に関心がある人に宗谷地域への関心を高めてもらうために物販等で宗谷の魅力をアピールする広報資材の作成,などがその内容です。 そのうち,移住体験モデルプランでは,移住体験施設のない市町村においても実施可能なモデルプランとし,移住者との交流,観光を盛り込んだ2泊3日の日程などで作成,企画立案・実施,効果検証(意見交換会)を行います。

今年の夏の猛暑を背景に,北海道への「避暑地」ツアーが人気,長期滞在者の増えているそうです。 道新の記事では,釧路の「くしろ長期滞在ビジネス研究会」では,道外の退職者らに賃貸マンションなどを紹介する事業を実施しているそうです。 ただ,「移住者」=退職者とか長期滞在者,「観光客」=個人旅行とか家族旅行,とか,いずれにしろ,一時的旅行者,という固定概念では,なかなか限界があるでしょう。

かくいう筆者も「移住者」ですが,移住者が事業を立ち上げることで,地場産業のすそ野が増え,雇用も拡大し,税収も増えるわけですから,退職者や高齢者ではなく,まさに現役世代をターゲットとするのが効果的あり,そのためには,大きな企業や工場の誘致も重要ですが,なかなか大変,であれば,むしろ,もっと気軽に来てくれそうな,例えば,一時的なサマーオフィスや「テンプ」オフィスとして,使用してもらう企業家,起業家が事業を行いやすい環境を整えることで,「一時的移住者」に宗谷で仕事をしてもらう,そして,この「一時的移住者」は,お休みの日には,「観光客」になるわけですから,一石二鳥にも三鳥にもなります,という発想の「飛躍」が必要でしょう。 在宅ワークができる時代であれば,別に首都圏にいなくても仕事はできます。

一方で,首都圏から遠く離れれば交通費もバカにならず,ある程度の期間滞在してもえば(そして,道内観光の拠点にでもなれば),都度来てもらうよりも交通費や宿泊費の面でメリット大,そうした起業家向けのもろもろの仕掛け(たとえば,生活面・事業面では,安くて良質な賃貸住宅,シェアオフィスの提供,会社事務員のリクルート・人材派遣,ITインフラの整備,OA機器のレンタル,観光面では,現地でのオプショナルツアーの実施母体の立ち上げ,各種プライベートツアーの充実,など。)を作ることも,一つの方向性になろうかと思います。

最近の稚内ロータリークラブでのスピーチから

今年度,職業奉仕委員長を拝命いたしました古井です。

さて,ロータリーの職業奉仕の考え方ですが,付け焼き刃で恐縮ですが,インターネット上で公開されている資料などを集めて調べてみましたところ,職業奉仕について,「職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し,社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものとすること」というロータリーの目的をベースに,具体的には,たとえば,例会で、各会員が自分の職業について話し、互いの職業について学び合う,地域社会での奉仕プロジェクトで職業スキルを生かす,高潔の精神で仕事に取り組み、言動を通じて模範を示すことで倫理的な行動を周囲に促す,若者のキャリア目標を支援する,専門能力の開発を奨励し、指導する,等々の例示がなされています。今回注目したいのは,このうちの若者のキャリア形成に関してです。

日本経済におけるリスク要因として,少子高齢化に伴う人口減と市場の縮小,これはよく言われることですが,当方などより少し若い世代,いわゆる,就職氷河期の中で学校を卒業して,なかなか希望する就職ができず,あるいは退職を余儀なくされて,フリーターや派遣として,キャリアアップやスキルアップの機会を失ってきた方が少なくありません。個人の職業上の経験やスキルアップは,そうした非正規雇用の位置づけではなかなか難しいのが現実です。結果,そうした若者が,40代,50代になって,本来社会の中核としてこの国の経済を引っ張っていくことになる年代に到達したとき,十分な職業経験,スキルがない,ということでは,個人にとっても不幸ですが,それと同じく,社会全体として,大きな成長制約要因となりかねません。

ロータリーの職業奉仕委員会としても,そうした観点から,若い事業者や従業員のスキルアップ(職業能力の向上)機会の提供を奨励したり,そうしたことに取り組んでいる事業者(若い人本人も含め)を積極的に紹介したいと考えております。

1年間,よろしくお願いいたします。

退職社員からの営業秘密の漏洩を防ぐ

以前,ドラマで,ある企業をリストラされた技術者が,競業他社に雇用され,そこで以前の会社で自身が開発に携わった新技術を利用したことが一つのテーマになっていたものがありました。今や,リストラやヘッドハンティングが当たり前となり,退職社員が転職先や自身で立ち上げた企業で,自社の営業秘密や顧客情報を利用する,そういったことのないように企業側も防衛しなくてはならない時代となっています。

では,具体的に何ができるか,といえば,オーソドックスな方法として,退職社員に退職後も秘密を漏らさないことを約束させる秘密保持契約を結ぶこと,あるいは,退職後一定期間は,競業他社や,同業類似業務に従事しないことを約束させること。後者については,転職制限は憲法上の職業選択の自由を侵害するのではないかという議論もあり,退職後の競業避止義務契約の有効性について,奈良地裁は昭和45年10月23日の判決で,   「競業の制限が合理的範囲を超え,債務者らの職業選択の自由等を不当に拘束し,同人の生存を脅かす場合には,その制限は公序良俗に反し無効になることは言うまでもないが,この合理的範囲を確定するにあたっては,制限の期間,場所的範囲,制限の対象となる職種の範囲,代償の有無等について,債権者の利益(企業秘密の保護),債務者の利益(転職,再就職の不自由)及び社会的利益(独占集中の虞れ,それに伴う一般消費者の利害)の三つの視点に立って慎重に検討していくことを要する」   という基準を示しています。

つまり,制限の期間や,場所,職種とか,あるいは代償措置の有無など,転職者の利益,企業の利益及び社会的利益の観点から検討しましょう,と言っています。一律に何年間,とか,同一市内(都道府県内)とか,が示されているわけではなく,そうした制約を課す理由に合理性があることはもちろんのこと,厳しい制約であればそれなりの代償を講じるなどの配慮が必要ということになります。しかし,では何年間とか,(代償措置として)いくら払えばいいか(金銭の場合),等々,一律明確な条件が示されているわけではないので,誓約書が無効とされるリスクも否定できません。   また有効であっても,情報漏洩や誓約書上の競業避止義務違反に対して対抗措置をとりうるのはせいぜい事後的な金銭的な補償にとどまり,情報漏洩や競業それ自体を抑止することは現実的に困難です。

経済産業省が調査したところでは,競業避止義務条項を含む秘密保持誓約書の締結をどのタイミングで行うかについて,入社時と退職時に対象者に誓約書を書いて頂く方法が多く見られたそうですが,中には,入社時と退職時に加えて,役職者に昇格したとき,特定の情報に触れる時,重要なプロジェクトに参画するときなど,状況におうじて誓約書を締結している例も多く見られたようです。

ただ,実際に誓約書を取り交わしたとしても,せいぜい,退職者に対する心理的な抑止効果としての意味を有するにとどまるのではないかと指摘もあります。場合によっては,処遇により転退職を抑制する,あるいは,そもそもそうした重要な営業秘密に触れる機会のある社員を極力制限するなどの対応も,あわせ必要となるように思われます。

稚内の「おおなご」

テレビ番組でダイエットに効果あり,と放送されたことから,さば缶がスーパーから姿を消しているそうです。そういえば,むかし,バナナとか,トマトとか,にがりとか,何かテレビで放映されると,突然,スーパーが品薄になるという珍事がありまして,今回もそれかと思われますが,結局,何だったんでしょうかね。今回のさば缶がどういう効果があるのかないのか筆者は知りませんが,少なくとも,筆者は,結構さば缶が好物で,かなり前から愛用しているんですが,体質の問題かどうか知りませんが,特に目立った効果はなさそうです。

番組によれば,DHAとか,EPAとか,血液さらさら成分との関係で云々,ということのようでしたから,そういうことであれば,別にさば缶でなくても,全国的にはあまりメジャーではありませんが,おおなご,という魚(当地の特産品)が,おすすめのようです。 といっても,実のところ,市場にはあまり出回ってません。 空港とかに,棒寿司というかたちで売っていますが,数量限定です。 味はと言うと,さっぱり感があって,若干物足りないのですが,余分の脂肪がないのはプラスです。 少なくとも,ダイエットにご興味がおありのお方向けには,とろとろ脂肪のトロよりは,メリットのある食材かと思われます。