「稚内から見ると日本が見える」的な話し

?

?

出張で札幌や旭川に出ますと,東京と周辺部でも同じことですが,地方では受信できないチャンネルが映ります。テレビ東京系列のようですが,残念なことに,稚内では放送はされていません。BSジャパンがあるので,若干の時間差で放送しているものもありますが,やはり,「都会」に出てきて地元では放送していないチャンネルを見ますと,新鮮です。

先だってですが,池上彰さんが北大で行った講義(北海道白熱授業)の内容を放送しているところを見る機会がございまして,マイケル・サンデル先生のハーバード白熱教室「並」に学生さんたちと討論している様子は,新鮮でした。

今回のお題目はいかにも挑戦的ですが,情報が多すぎますとかえって情報に対する感度が鈍るとか,東京とか札幌とか,いずれにしろ中心部にいますと知らず知らず物事の評価,分析の切り口が平板な「東京目線」になっており,環境や中心部からの距離感(!)を変えることによって,次元の数を二つも三つも増やすことができるのは,実証済みの経験則です。

番組では,北海道では人材が育たない(ヒト,カネ,モノの流れは,すべからく,中心に向かう),という指摘もありました。ただ,番組でも紹介のあった,道内の企業や北海道初のキャラクターが全国区で(あるいは世界で)評価されているのは,財務的にも営業的にも企業の生存環境の厳しい(道内的には,「ゆるくない」)北海道に適応,淘汰されたものは,十分グローバルで通用する,ことの証左ともいえそうです。

昨日今日の「大雪」で,普段の7割だの,間引き運転だの言っている首都圏の交通機関を見ると,確かに,若干もどかしい気もしますが,普段,普通に見えることが,実はすごいことだったりします。ピーク時には2-3分に一本ずつ列車を運行する過密なオペレーションを,何事もないかのように,平然と日々こなしているのは,やはり,並たいていのことではないのよね,という実感は,平板な「あたりまえ」の世界の住人には想像もできない高度(新鮮)な感覚です。

そういえば,テレビを見ていると,よく,「お役所」の職員さんの仕事ぶりや待遇について,「民間では・・・」的なコメントを聞きます。確かに,ぎりぎりまでコスト削減,経営努力する民間企業にはうらやましい「古き良き時代」の残滓が公共部門にはあったりしますが,ひるがえって,では,質的にも量的にも,また,その背負っている責任の重みという意味でも,「公共部門」なみの仕事をしている民間の人って,どのくらいの待遇なんでしょうか。公共部門や,たとえば,最近たたかれることの多い,電力会社など,お仕事はうまくまわって「あたりまえ」,何かトラブルがあると四方八方からぼろかすに言われるお気の毒な方々ですが,「あたりまえ」にまわることは,実は,それほど「あたりまえ」のことではないように思います。

?

ちなみに,筆者は,「普通は」とか,「みんなそうだ。」とか,あるいは,一緒くたに,「~の人は」とか,その手の話をまじめにする人と同じく,平板な話を「通ぶって」語る人を見ると,どういうわけか,二次元アリさんに見えます。